代表的エンジン
ベンセン機から始まり、エアーコマンド、スポーツコプターが出回った頃から現在までの間にジャイロコプタ―に中心的に使用されてきているエンジンについてのおさらい。
マッカラ―M4318エンジンは当初ベンセン機に搭載され登場したが、オーバーヒ―トと騒音の問題で間もなくVWエンジンが登場した。 当初のVWはメカに詳しいマニアが1600ccエンジンの排気量を1800ccにボアアップし馬力アップを図ったもの。 しかしVWもオーバーヒ―トに加え、重量の問題があった為、オーストリアのパワースポーツ機メーカーBRP社が自社スノーモービル用エンジンをベースとしたRotax飛行機用空冷・水冷2ストロークエンジン447,503,532を開発した。 するその軽量さと安定性によりまたたく間にウルトラライト機、ジャイロ、トライク等に拡がって行った。 同社はその後水冷532をより高い耐久性を考慮した582へアップグレードしさらに1989年には空冷/水冷水平対向4気筒4ストロークエンジン912を新たに開発した。 同社はその後も914(ターボ仕様)を新たに開発、2016年には強力な915iSを製品化した。
初期の2ストローク447, 503, 532はいずれも既に生産は終了しておりは現在では2ストローク582、4ストローク912UL、912iS, , 914ULターボ、,最新型 915iSの5基を製品ラインとした生産体制となっている。

以下はジャイロコプタ―用エンジンとして現在中心的に使用されている機種の他シングルシータージャイロコプターに丁度良いと思われる新エンジンを掲載した。 1.ROTAX   2.HIRTH   3.MAC   4..SUZUKI    5.PEGASUS POWER SYSTEMS  

1.Rotax Aircraft Engine(ロータックスエアクラフトエンジン)   Rotax aircraft Engine社
Rotax582
(写真はギアボックス付き)           Rotax912UL/F/A
     


Rotax 912ULS                     Rotax912iS
 


Rotax914UL                      Rotax915iS


同社は現在582と900シリーズに集約し累計販売は582で30,000基以上、900シリーズでも50,000基を達成しその後も着実に生産・販売台数を増やしている。 特に900シリーズはLSA(ライトスポーツエアクラフト)、2人乗り軽飛行機用エンジンとしてはアメリカ製(コンチネンタルやライカミング)がこの上のクラスに移行したこともあり完全に事実上の標準機的な存在となっている。
Rotaxエンジン日本代理店 : JUA株式会社 http://www6.shizuokanet.ne.jp/jua/




2.Hirth Aircraft Engine社 ホームページは(こちら)   
Hirth社は2サイクルの飛行機用エンジンの専門メーカー。
2018年9月現在空冷単気筒からインライン水冷3気筒まで全部で13モデルを揃えており、殆どの用途に対応可能となっている。
中でもシングルシータージャイロ用としては空冷水平対向2気筒F23、 空冷インライン2気筒2703V/52hp,55hp,  3202E/V 55hp,  3203E/V 65hp,  水冷インライン2気3502E/V60hp,   3503E/V 70hp, 等が挙げられる。 

F-23 水平対向2気筒  50hp      2703V シングルキャブ52hp ツインキャブ55hp  
     



 
  Hirth3202 E/V 55hp                 Hirth3203 E/V 65hp 
  



   Hirth3502 E/V  60hp           Hirth3503 E/V  70hp
   

Hirth社日本の代理店 : 有限会社スカイライフ http://www.skylife.co.jp/hirth_engine.html




McCulloch(マッカラ―) M4318 エンジン R&D Aeronautical Engineering Inc.社(USA)
本エンジンは水平対向4気筒2ストロ―クダイレクトドライブで現在でも極めてユニーク且つジャイロコプターにとり
優れた特徴を持っている。 空冷故にラジエーターが不要、ダイレクトドライブでスピードリダクションギアが不要により非常に軽量である。 
同社はMcCulloch M4318 ニュー・リビルト72hp 90hp エンジン、 Macパーツの販売をしている専門エンジニアリングショップ
本エンジンは現在でも購入できる。  プッシャ―の場合は必ず同社販売のクーリングカウルの取り付けが必要。 このカウルは自作したものでもよいが空気の流れの充分な確認が必要。

価格 MAC4318   90HP新品エンジン*-1 US$27,995.00
    MAC4318  72hpRemanufactured*-2  US$17,500.00
*-1 新品エンジン : 全ての部品を完全な新品を使用して組立てた後、試運転すみのもの
*-2 Remanufactured : エンジンを完全分解し、全部品の精度確認の上,、誤差からはずれたものは全て新品
   に交換し再度組み上げたもの − ほぼ新品エンジンなみに再生されたエンジン。



Macエンジンは構造がシンプルで部品点数も少なく、整備性に優れ、メンテナンスもやり易くなっている。
以下はMcCulloch M4318の主要部品
電子タイマー: US$65.00     分度器: US$50.00     電子タイマー+分度器セット: US$115.00



エアークールカウリング     US$275/左右セット    



Magneto Assembly マグネットアッセンブリ―   US$1,500.00



Propeller Hub Puller
プロペラハブを引き抜く時の用具です。   US$300.00



Magneto Drive Puller マグネットドライブを引き抜く工具   US$75.00



MIL規格スパークプラグ     US$100/ケ



Magneto_Supressor_Connector マグネットサプレッサーコネクター  US$35.00
M


Mac エンジンとエアークールカウリング
Macエンジンはよくオーバーヒ―トの問題が弱点とされているが、この問題は正しいエアークールカウリングを付けることに依り大きく改善する。 故ケンウォリス氏のウォリスオートジャイロは映画James Bond「007は2度死ぬ」でクールカウリング付MACエンジン搭載Little NellieでBondがダイナミックな飛行を披露した。 正に優れたクールカウリングの御蔭である。   クールカウリングを付けたMACエンジンで快調に飛ぶケンウォリス氏とウォリスオートジャイロ  (フライトビデオ)





AERO MOMENTUM ENGINE   AERO MOMENTUM INC. ホームページ.
本エンジンの特徴はSUZUKIエンジンをベースとして飛行機用創り上げたもの。 全ての部品はOEMサプライヤーより新品
部品を調達し組み上げたものでここがSUBARU, YAMAHAを飛行機用に改造したものと大きく異なるポイントだ。
エンジンラインナップはAM10, AM13, AM15, AM20Tの4基
各機種の詳細はホームページをご参照頂くとして、ここでは最もみじかと思われるAM10について見てみよう。
AM10エンジン:
 
1000cc、75hp、  重量 139lbs  水冷12Valve DOHC インライン3シリンダー、 TBO 1500時間  価格 US$7,495..-
エンジンマウントの標準はコ二カルタイプだがベッド式の場合は指定したものに対応してくれる。 
通常のプッシャ―式ジャイロコプターエンジンはベッド式マウントが標準なので極めて助かる。
購入 : 注文時、手付金US$1,000支払、    残額 : メーカーランニングテスト後出荷前に支払。
以下はROTAX582エンジンとの比較表





DP-1エンジン ペガサスパワーシステム社(米)   ホームページは. (こちら

本エンジンは「ニュース」ページで2014年12月に開発中エンジンとして掲載したものだが、この程正式に製造を開始した。
同社はこのDP-1エンジン(1/2 Continental O-200に相当)に組上げる為の専用部品を設計・製造しこれをエンジン組立てキットとして販売。 購入者はこれら専用部品の他に市販のO-200用標準部品を独自に追加・購入し完成エンジンに組み上げる。 組み立てはキットの一部の組立てマニュアルとビデオを見て購入者がおこなう。
DP-1エンジン組み立てキット :
 スタッドボルト埋込み済み熱処理済みA356キャストアルミ製エンジンケース
 最先端で完全設計による超強力なクランクシャフト
 動的バランスしたクランクシャフト・ギアアッセンブリ―
 専用の軽量Hビームコンロッド
 専用の軽量 圧縮比9:1用鍛造ピストン・ピストンリング
 2気筒専用フランジマウントマ二ホールド
 組み立てマニュアルとビデオ

今でも軽量なシングルシータージャイロには2サイクルエンジンが中心だが、ジャイロ愛好家の中には4サイクルエンジンで飛びたいという人もありその場合今まではVW, SUBARU等が使用されてきた。  ただこれらのエンジンは極めて重くこれが弱点とされていた。 本機の完成重量は排気パイプ、 スターター、 オルタネ―ター、オイル等を含め約55 〜 60kg.
本エンジンは米国コンチネンタル社製軽飛行機用水平対向4気筒4サイクルエンジンO-200を1/2にカットしたものと思えば良い。
同社はコンチネンタル社とは何ら関係はないが、自社開発による上記専用部品,の他は全てO-200の標準部品を使用する。
外観はまさに軽飛行機のエンジン。
本機を日本でも使用したい向きはご要望に応じ一般部品も含め輸入します。






                    ページトップへ戻る













































SPORT GYROCOPTER
スポーツジャイロコプタ―
スポーツジャイロコプタ―トップ      ジャイロコプタ―の歴史      飛行原理       国内での飛行       キット/完成機       代表的エンジン      ローター、シートタンク他      ニュース      ジャイロコプター飛行記録        輸入       ジャイロフライトクラブ       フライトトレーニング       機体の運搬        リンクとお問い合せ